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Rivers and Harbors 河川・砂防・港湾分野

事例紹介:河川設計

河川設計

治水事業は、インフラ整備の中でも、国民の生命と財産を守る根幹となる事業です。近年、記録的な大雨による堤防の決壊・浸水被害等の甚大な被害が発生しているほか、地震による河川施設の被害も発生しています。今後も気候変動の影響による水災害の更なる頻発化・激甚化や切迫する巨大地震が懸念されるなか、国民の生命と財産を守るために防災・減災への取組みが重要となります。一方、既往の治水施設の老朽化進行による治水安全度の低下も問題となっています。
私たちは、「安全」「安心」が持続可能な社会環境の実現に向け、治水施設の設計によるハード対策や老朽化対策等の維持管理面でのソフト対策を含め「総合的な治水対策」に取り組んでいます。
<主な取組み>
・治水利水施設設計
・河川構造物設計
・維持管理対策など

土でできている堤防の性質を改善し、洪水に強い堤防づくりをめざします

山崎川改修工事に伴う地質調査及び設計 [名古屋市 平成29年度]
現況土堤の地質調査を行って性質を把握し、巨大地震が発生した時の液状化や地盤変形量(沈下量)を解析したうえで、必要に応じた堤防耐震対策工の検討を行っています。
地盤変形量(沈下量)の解析では、静的FEM解析手法(ALID)を用いて耐震性能を満足しない箇所を抽出し、必要な対策工を検討した上で、動的FEM解析手法(FLIP)を用いた照査を行っています。
必要な対策工では、施工性や経済性の観点から二重鋼矢板締切芯壁堤工法を選定して設計を行っています。

既存の施設に対して耐震強化を施すことで、巨大地震時にも安全・安心な強い川づくりをめざします

大津茂川/水尾川既設潮止水門耐震性能照査および補強設計 [兵庫県 平成28年度]
竣工から50年ほど経過した既設潮止水門の耐震性能照査を行ったうえで耐震機能向上を目的とした耐震対策について、検討および設計を行っています。
耐震性能照査では、3Dレーザー測量を行って既設水門の形状を復元し、2次元有効応力動的FEM解析(FILP)による解析プログラムを使用して照査しています。
耐震対策では、耐震性能照査の結果を踏まえて事業費の抑制を目的として水門の新設ではなく、既設水門を補強する工法を採用し、設計を行っています。

河川施設の老朽化対策としての効率的・効果的な維持管理・長寿命化計画を策定してストック効果の最大化をめざします

大川(旧淀川)河川維持管理計画更新 [大阪府 令和元年度]
竣工から50年ほど経過した鋼矢板護岸の損傷状況や劣化状況を把握するために陸上・船上・水中から施設の点検を行い、施設の長寿命化に向けた今後の計画を策定しています。
施設の点検結果は、損傷状況や劣化状況ごとに整理して適切な補修・補強方法をまとめています。また、補修・補強実施時期は、損傷や劣化の状況だけでなく周辺環境や土地利用状況を踏まえて対策の優先度を設定して決定しています。
損傷状況や劣化状況の結果、対策の優先度を踏まえて施設の長寿命化計画を策定し、既存施設の有効活用(ストック効果の最大化)を行っています。

川に住む生物の生息環境や多様な景観を保全・創出し、治水・利水機能と環境機能の両立をめざします

谷川環境保全設計 [滋賀県 平成27年度]
魚類および両生類の遡上に配慮した河川環境づくりを目的とした魚道工の設計を行っています。
「魚道」とは、河川に生息する水生生物の遡上が妨げられる箇所(河床落差など)で、遡上を助けるための工作物のことです。
魚道の形状検討では、その河川に生息している水生生物に適したものとするために、時には環境アドバイザーへヒアリングを行うなどして決定しています。
河川設計は、河川環境を守ることも重要な仕事の一つです。

担当技術者から一言

かつて大阪は「水の都」と呼ばれていました。淀川・大和川という大規模河川に挟まれ、江戸時代や明治時代には数多くの堀川・運河が築かれていました。第二次世界大戦後になると、下水道の完備等で不要になった堀川・運河は埋め立てられ、その多くが姿を消すこととなり、「水の都」としてのイメージが薄らいでしまいました。
このような状況も、21世紀にはいると水都大阪復活のプロジェクトが国の都市再生プロジェクトに指定されるなどして堀川・運河に対する注目が復活しています。道頓堀川の親水性の高い遊歩道や中之島のオシャレなカフェなど河川を生かした街づくりが進んでいます。
私たちもその一翼を担うべく、日々の仕事に励んでいます。

主な業務実績

内水氾濫軽減の施設づくり

蟹川調整池設計 [奈良県 平成30年度]
頻発化する豪雨に対して災害防止・軽減を図るため、貯留施設の詳細設計を実施しました。一時的に貯め込んだ雨水を的確に排水するためのポンプ設備についても設計を行っています。また、住宅街に設置することから、柵や舗装材について周辺住宅との景観に配慮した形式や材料の選定を行いました。
 設計内容:調整池、導水路、越流堤、ポンプ設備、受配電設備

大雨等により被害を受けた河川施設の復旧検討

河川災害復旧設計測量 [大阪府 平成30年度]
「想定外の雨量」に対して河川施設が被害を受けてしまうことがあります。その場合、被害を受けた河川施設は次の大雨に備えて早期復旧する必要があります。
早期復旧に向けての復旧方法の検討および設計を行っています。
 設計内容:各種測量、河川施設復旧工

その他業務実績

  • 業務名
  • 発注者
  • 設計年度
  • 概要
業務名
大川構造物設計
神崎川維持管理計画検討
発注者
大阪府
設計年度
平成28年度
概要

護岸など河川管理施設の老朽化の進行による施設機能の低下に対し、所定の機能を発揮できるよう、計画的かつ効率的な補修・更新を行う維持管理計画の検討に資する河川構造物の調査点検を行い、調査結果を河川カルテとしてとりまとめた。

業務名
石津川堤防耐震設計
発注者
大阪府
設計年度
平成25年度
概要

高潮区間の既設護岸および防潮堤について、地震動の特性をより効果的に把握することが出来る2次元有効応力動的FEM解析により堤防の耐震性能照査を行い、耐震対策詳細設計(堤防耐震補強420m)を実施した。

業務名
石津川護岸長寿命化計画作成
発注者
大阪府
設計年度
平成25年度
概要

中小河川の護岸等について、損傷事象や損傷原因の分類を整理した上で、施設の損傷や崩壊のメカニズムを検討した上で、護岸等の長寿命化に向けた対応フローや対応策案および損傷度判定基準を提案し、モデル河川による長寿命化計画の作成を行った。

業務名
武庫川武田尾温泉地区護岸設計
発注者
兵庫県
設計年度
平成25年度
概要

河川整備基本方針および河川整備計画を踏まえた河川改修として、河道計画検討を実施したうえで渓谷環境の保全に配慮した護岸工(370m)・道路BOX・法面対策工・落石対策工の設計を行った。

業務名
淀川番田地区堤防強化設計
発注者
国交省
設計年度
平成22年度
概要

降雨・洪水を対象外力とした堤防の浸透流解析により、パイピング破壊と円弧すべり破壊に対する安全性検討を行ったうえで、堤防強化工法として盤ぶくれ防止を図るウェル工法を採用した堤防強化詳細設計を実施した。